治療症例

症例で出てくる言葉の説明

  • オールセラミック
    素材全体がセラミック材料(陶器)で出来ている被せ物や差し歯のこと。
    通常、透明感の必要な前歯で使用します。
  • メタルボンド
    強度を増すためにセラミックの内側に金属を焼き付けてある被せ物のこと。
    通常、奥歯で使用します。
  • ゴールドクラウン
    歯の全体を覆う被せ物(歯冠)補綴物のこと。単冠とも言う。
    被せ物をクラウンといい、材質が金で出来ているものをゴールドクラウンという。
  • インプラント
    歯の欠損部位に天然歯の代わりに人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を作る外科的治療方法のこと。 細かく言うと人工歯根をインプラント言い、その上にくるクラウンの土台となる物をアバットメントと言う。
  • コンポジットレジン
    虫歯を除去した後に使用される詰め物のこと。
    プラスチック樹脂の一種で、歯と同色の詰め物のため見た目がよい。
  • インレー
    削った部分を埋める詰め物のこと。
    保険内治療の場合金銀パラジウム合金と呼ばれる金属(銀歯)を使うことが多い。
  • アンレー
    臼歯部の咬頭を含むインレーのこと。 インレー修復物のうちで奥歯の噛み合わせ部分を越えて修復する場合はアンレーと言います。
  • ブリッジ
    歯が抜けてしまった場合に両隣りの歯を削って支えにして橋渡しをするように人工の歯を入れて欠損部分を回復する補綴物のことです。
  • 義歯
    入れ歯のこと。 歯が抜けてしまったところを補って見た目や機能を回復する補綴物のことです。 義歯は 部分床義歯(部分入れ歯)と 全部床義歯(総入れ歯)に大別されます。
  • ホワイトニング
    漂白剤等を使用して、歯の色を白くする治療方法のこと。
    診療室で強い光を当てて短時間で作用させるオフィスホワイトニングと、歯科医師の指導を受けて家庭で行う、ホームホワイトニングがあります。
  • 二次カリエス
    過去に治療をしたところに出来る二次的な虫歯のこと。(カリエス = 虫歯)
  • 歯の番号について
    前歯を1番。奥歯を7番と言います。親知らずは8番となります。
    例えば、自分の上顎の右の犬歯は右上3番という言い方をします。
    • 1番 中切歯
    • 2番 側切歯
    • 3番 犬歯(糸切り歯)
    • 4番 第一小臼歯
    • 5番 第二小臼歯
    • 6番 第一大臼歯
    • 7番 第二大臼歯
    • 8番 第三大臼歯(親知らず)

症例1.
左下6番 の 銀歯 から メタルボンド への修復
期間:1ヶ月 素材:メタルボンド

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 下顎
左下6番(写真右手)の銀歯をメタルボンドに変更する。


技工物 拡大
マージン(境目)の適合性が二次カリエスの予防につながります。
精密な型取りと技工士の高度なテクニックがセラミックスクラウンの価値を高めます。


術後 開口 全体像

術後 開口 拡大
天然歯そっくりの美しい外観はもちろん、いかにして機能的に生体に調和した人工物を作るかが歯科医師と技工士の使命です。

術後 側面 左下6番

症例2.
上顎 左右1番 過去に他院で被せた セラミックスクラウン を
オールセラミックス への修復。併せて、歯肉の形態修正
期間:2ヶ月 素材:オールセラミックス

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 閉口 全体像
術前の不適合冠。
歯や歯肉の形が左右非対称で歯肉の炎症もあり、見た目を気にされての来院。

術後 閉口 全体像
オールセラミックスでも歯根の元々の色が黒いと歯茎の色に影響しますが、形にバランスをもたらすことにより歯茎の黒ずみが以前よりも目立たなくなりました。


術前
歯茎が下がり、硬質レジンの下地が見えてしまっています。

術後
オールセラミックはコアも含めて、材料全体が白く半透明に作られているため、歯茎と歯の境目の黒ずみが無くなります。 左右のバランスも良くなりました。


術前
メタルボンドは下地に金属が使用されているため、透明感の表現に不利な時があります。

術後
オールセラミックの歯先の透明感に注目して下さい。
より天然歯に近い仕上がりとなっています。

症例3.
銀歯とブリッジ(上顎下顎 左右4〜7番)から
メタルボンド、ゴールドクラウン、インプラントへの修復
期間:2年
素材:メタルボンド・ゴールドクラウン・インプラント

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 開口 全体像
銀歯を綺麗にしたいとのことで来院

術後 開口 全体像


術前 閉口 全体像

術後 閉口 全体像
左上5番はインプラント


術前 上顎
左上4〜6番(写真右手)はブリッジからメタルボンドに変更。 5番をインプラントにします。
右上5・6番(写真左手)はメタルボンド、左右7番はゴールドクラウンに変更します。

術後 上顎


術前 下顎
左右6・7番をメタルボンド、左下5番(写真右手)をセラミックインレーにします。

術後 下顎

症例4.
欠けた歯(右上1・2番)を コンポジットレジン によって修復
期間:1日 素材:コンポジットレジン(保険診療)

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 閉口
右上1・2番
前歯の先端が欠けてしまっています。

術前 右斜め前

術後 閉口


術前 右上1番 拡大

術後 右上1番 拡大
修復の範囲が小さければ治療の跡も殆どわかりません。


術前 右上1・2番 拡大

術後 右上1・2番 拡大
修復の範囲が小さければ治療の跡も殆どわかりません。

症例5.
メタルボンドによる修復(上顎 左右1〜3番、左下3番)
期間:1年 素材:メタルボンド

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 開口
歯ぎしりによってエナメル質の崩壊が著しいケースです。

術後 閉口
歯ぎしりが強い方なので、金属の裏打ちのあるメタルボンドクラウンを選択されました。

術後 開口 右斜め前

術後 開口 左斜め前


コア(土台)
技工士の腕を最大限発揮させるためには、歯科医師の精密なテクニックが不可欠です。

症例6.
オールセラミックス による修復(上下左右1〜3番)と
部分義歯(上下奥歯) の変更 及び、咬合修正
期間:2年 素材:オールセラミックス・部分義歯

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 開口
患者は75歳の女性です。
失われた歯は出来る限り復元したいのですが、患者様の年齢や機能に則した自然な美しさを目指します。


術前 閉口

術後 閉口


術後 閉口2

術後 右斜め前

症例7.
前歯の隙間(上顎 左右1番)をコンポジットレジンで修復
期間:2日 素材:コンポジットレジン(保険診療)

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 開口 全体像
上顎の左右1番の隙間が気になります。

術後 拡大1
健全なエナメル質を残しながらコンポジットレジンで隙間をなくします。

術後 拡大2

症例8.
メタルボンド、インプラント による全体の修復
期間:1年7ヶ月 素材:メタルボンド・インプラント

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 上顎
4番はメタルボンド。
5〜7番はインプラントによる治療を行います。

術後 上顎


術前 下顎
右下5〜7番(写真左手)はインプラント治療を行います。

術後 下顎


術後 側面

症例9.
上顎 左右1・2番の オールセラミックス による修復
及び、左右3番を ホワイトニング による色合わせ
期間:3ヶ月 素材:オールセラミックス・ホワイトニング

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 閉口 全体像
左上2番が脱離しています。同時に歯肉と歯面の境目に審美障害が起きています。

術後 閉口 全体像
左右の犬歯はホワイトニング。
健全歯の色調もより白くし、セラミックスクラウンの美しさを出来る限り全体に調和させます。


術前 上顎 拡大
左上2番は大きく欠損しています。

術中 コア(土台)
歯肉と調和した美しいセラミックスクラウンをかぶせるためには、 10分の1mm単位でより慎重に歯を削らなければなりません。

術後 上顎 拡大


術前 右斜め前

術後 右斜め前
左右上1・2番はオールセラミック
右上3番はホワイトニング


術前 左斜め前

術後 左斜め前
左右上1・2番はオールセラミック
左上3番はホワイトニング

症例10.
左上1・2番と右上1〜6番と下顎 左右5〜7番を
オールセラミックス による修復
上顎 右6番・左7番を ゴールドクラウン による修復
期間:1年2ヶ月
素材:オールセラミックス・ゴールドクラウン

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 右斜め前
上の前歯が歯肉の下がりにより審美障害が起きています。

術後 右斜め前 拡大
歯肉と歯面との境界線が美しく仕上がっています。


術前 上顎

術後 上顎
右上6番と左上7番はゴールドクラウン。 右上7番は抜歯


術前 下顎

術後 下顎
下顎 左右5〜7番のオールセラミックスによる修復

症例11.
メタルボンド・ゴールドクラウン・部分矯正・咬合治療
期間:2年
素材:メタルボンド・ゴールドクラウン・部分矯正

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 閉口 全体像
メタルボンドをかぶせる前に、部分矯正にて歯肉のラインを改善しました。炎症が起こりにくく健康な歯肉を維持しやすくなりました。

術後 閉口 全体像
部分矯正にて歯肉のラインを改善してからメタルボンドをかぶせたことにより、炎症が起こりにくく、歯肉の健康を維持しやすくなりました。

また、かみ合わせを安定させるための咬合治療も行いました。


術前 上顎

術後 上顎
左上4番と右上4・5番はオールセラミックス。 左右6番はゴールドクラウンにて修復しました。


術前 下顎

術後 下顎
左右4番はオールセラミックスによる修復。 右下5番はゴールドクラウンにより修復しました。

症例12.
右上2番と左上1番を オールセラミックス にて修復
期間:2ヶ月 素材:オールセラミックス

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 全体像
右上2番(写真左手)、左上1番(写真右手)の治療を希望

術後
患者様が右上1番の治療を希望されなかったため、違和感が出ないようあえて右上1番の色調に合わせました。 右上2番は歯肉と歯面との間の黒ずみが無くなり、自然な仕上がりとなりました。


術前 拡大
左上1番・右上2番ともに歯肉と歯面の境目が気になります。

術後 拡大


術後 拡大2
左上1番。 天然歯の微妙な色調を再現。技工士の腕の見せ所です。 歯肉も極めて健康な状態です。

術後 拡大3
右上2番

症例13.
上顎 左右1番を オールセラミックス により修復
メタルタトゥーの軽減
期間:8ヶ月 素材:オールセラミックス

治療前プレビュー → 治療後プレビュー

術前 全体像
上顎の左右1番、歯肉の黒ずみをきれいにしたいと来院。
歯肉の黒ずみ(メタルタトゥー)は保険診療による金属コアが主原因です。


術前 拡大

術後 拡大
歯肉の着色が深部にまで及んでいたため完全除去には至りませんでしたが、大幅に改善しました。
自然な感じにするよう、セラミックスの先端の微妙な形態に注意を払いました。